「人探しを探偵に依頼したいけれど、いったい費用はいくらかかるの?」
そんな不安を抱える方は少なくありません。探偵への依頼というと、「高額そう」「料金体系がわかりにくい」といったイメージが先行しがちですが、実際の費用は調査の目的や期間、対象者の情報量などによって大きく異なります。
時間制・パック制・成功報酬制など、料金体系も複数存在しており、それぞれにメリットと注意点があります。見積もりを比較せずに契約してしまうと、後から思わぬ追加費用が発生することもあるため、事前の理解が欠かせません。
この記事では、人探し調査にかかる費用の相場、料金の内訳、そして料金トラブルを避けるためのチェックポイントまで、初めての方にもわかりやすく解説していきます。
人探し調査にかかる費用の相場は?
探偵に人探しを依頼する場合、その費用は調査内容や期間によって大きく変動します。
目安としては、比較的シンプルな案件で5万〜15万円前後、中規模な調査では15万〜50万円、長期間や情報が少ない複雑な案件になると50万円以上になることもあります。
たとえば、過去に連絡を取っていた旧友をSNSなどを手がかりに探すようなケースでは、調査範囲も限定的で、短期間で結果が出る可能性が高く、費用も比較的抑えられる傾向にあります。反対に、家出人や行方不明の親族など、対象の行動範囲が広く情報が乏しい場合には、聞き込みや張り込みなども必要になり、人員・時間・地域を広くカバーする分、コストも高くなるのが一般的です。
費用に幅がある理由
費用に幅がある理由としては、調査の難易度が大きく影響します。対象者の基本情報(名前・年齢・住所など)がどの程度残っているか、どのくらい時間が経過しているかによって、必要な調査工数が大きく異なります。
調査地域や調査期間も重要な要素です。対象が複数の地域にまたがっている場合や、調査に数週間以上かかる場合は、当然ながらその分の人件費や交通費も上乗せされます。
事務所によっては、成功報酬型として一部を成果に応じて支払う契約形態を採用しているところもありますが、この場合でも事前金(着手金)が必要なケースが多く、完全無料で始められるわけではない点には注意が必要です。
このように、費用は依頼内容と調査方法によって大きく変わるため、「いくらです」と一律で言い切ることはできません。逆に言えば、きちんと相談と見積もりを受けることで、自分のケースに適した金額感を把握できるともいえます。
料金体系の種類と特徴
探偵に人探しを依頼する際、最も混乱しやすいのが「料金体系の違い」です。料金表示があいまいな業者もある中で、費用の全体像が見えづらいことは、依頼をためらう大きな要因にもなります。
しかし、探偵業界にはおおまかに3つの料金体系があり、それぞれにメリットと注意点があります。自分の調査目的や予算感に合ったプランを選べるよう、それぞれの仕組みを理解しておくことが大切です。
時間制料金(タイムチャージ制)
探偵業界でもっとも一般的な料金体系のひとつが、「時間制料金(タイムチャージ制)」です。これは、1時間あたりの調査単価に、調査員の人数と稼働時間をかけた金額が費用になる仕組みです。
たとえば、調査員2名で1日5時間の調査を3日間行う場合、1時間あたりの単価が1万円であれば、2人×5時間×3日=30時間、合計30万円程度が目安になります。この方式では、調査内容がシンプルであれば短時間で済み、費用も抑えられますが、調査が長引いたり対象者の動きが読めない場合には費用がかさみやすい点には注意が必要です。
依頼者にとっては、事前に調査のスケジュールや方針を確認し、「何時間でどこまでできるか」の目安を探偵にしっかり聞いておくことが重要です。
パック料金制
パック料金制とは、あらかじめ決められた調査時間や日数を定額でまとめて契約する料金体系です。たとえば「20時間パック 25万円」「3日間パック 35万円」などの形で、時間単価を抑えたお得感のあるプランが提示されることが多くあります。
この方式のメリットは、時間制のように毎時間コストが積み重なる心配が少なく、費用の上限があらかじめ明確になっている点です。また、ある程度の調査時間を確保してじっくり調べたい場合にも向いています。
一方で注意すべき点もあります。たとえば、対象者がすぐに見つかり、調査時間をすべて使い切らなかったとしても、未使用時間の返金や翌回への繰り越しができないことが多いです。さらに、「何がパックに含まれていて、どこからが追加費用なのか」を曖昧にしたまま契約すると、結果的に高くつくケースもあります。
パック料金を選ぶ場合は、調査内容との相性や、柔軟性の有無を確認したうえで判断することが重要です。
成功報酬型料金制
成功報酬型の料金制は、調査が成功した場合にのみ費用が発生するとされるプランです。「見つからなければ0円」という言葉に安心感を覚える方も多いですが、実際には完全成功後払いではないケースが大半で、注意が必要です。
ほとんどの探偵事務所では、成功報酬とは別に「着手金(調査開始前に支払う費用)」が必要です。金額はケースによって異なりますが、10〜30万円程度が相場となることが多く、完全無料で始められるというわけではありません。
成功の定義が事務所ごとに異なる点にも要注意です。「対象者の所在が判明した時点で成功」とする場合もあれば、「連絡が取れた」「会えた」など、依頼者の意図と食い違う条件で費用が発生することもあります。曖昧なまま契約すると、想定外のタイミングで高額請求を受けることも。
成功報酬型を選ぶ場合は、契約書における成功条件・着手金の有無・成功しなかった場合の扱いなどを明文化してもらい、口約束や広告表現だけを鵜呑みにしないことが重要です。
たとえば、居場所がわかった時点で成功とする業者もいれば、実際に会って確認できた場合のみ成功とする場合もあります。契約前に成功報酬の条件・成功とみなされない場合の対応などを明文化しておくことが必要です。
費用の内訳とよくある追加料金
探偵に人探しを依頼する際、見積もりの「総額」だけを見て契約してしまうと、後から思わぬ追加費用が発生するケースがあります。安心して依頼を進めるには、何が基本料金に含まれ、どこからが追加料金になるのかをきちんと理解しておくことが大切です。
基本料金に含まれるのは、通常、調査員の人件費や調査計画の立案費用、調査中の簡易的な報告対応などです。短時間の聞き込みや、情報の整理にかかる業務も、パッケージ料金や時間制料金のなかに組み込まれていることが一般的です。
しかし、実際の調査では状況が変化しやすく、調査途中で追加対応が必要になることも多々あります。たとえば、対象者が想定外の地域へ移動した場合には、予定していなかった交通費や宿泊費が発生することがあります。また、夜間や早朝の張り込みが必要になれば、特別料金が設定されていることもあります。
報告書の形式によっても料金が変わるケースがあります。簡易的な報告書であれば無料で提供されることが多いですが、写真や動画を多用した詳細レポート、紙面製本された資料を希望する場合には別料金となることもあります。特に裁判や調停などに提出することを前提とした報告書は、専門的な編集が必要なため高額になる傾向があります。
このほか、調査員の増員や、複数地域での同時調査を依頼する場合にも費用が加算されます。これらは見積もり段階で想定されないことが多いため、契約前に追加料金が発生する場合の基準や上限額を確認しておくことが肝心です。
信頼できる探偵事務所であれば、こうした内訳を事前に明示し、どこまでが定額内で、どこからがオプション扱いになるのかを説明してくれるはずです。逆に、「込み込みで◯万円」とざっくりした提示しか行わない業者や、細かな質問をはぐらかすような対応をするところには注意が必要です。
料金で失敗しない探偵事務所の選び方
探偵に人探しを依頼するうえで最も避けたいのが、料金トラブルによる後悔です。広告では安く見えても、実際には追加費用がかさんで高額になるケースや、成果なしで費用だけかかってしまうケースも少なくありません。こうした事態を防ぐためには、事前の確認と事務所選びの見極めが非常に重要です。
信頼できる探偵事務所は、見積もりの時点で調査の範囲・手法・必要日数・費用の内訳を丁寧に説明してくれます。時間制・パック制・成功報酬制のいずれであっても、「どこまでが料金に含まれるか」「どんな条件で追加料金が発生するか」を具体的に伝えてくれるかが、良心的な業者を見極めるポイントです。
契約書の内容にも注目しましょう。調査が早期に終了した場合の対応や、成果が出なかったときの取り決めなどが、書面上に明記されているかどうかはトラブル回避に直結します。説明時は親切でも、書面に残さない業者は注意が必要です。
特に気をつけたいのは、「格安」「0円で調査可能」「必ず見つかる」といった過度に期待をあおる広告や断定的な言い回しです。こうしたキャッチコピーを掲げる事務所は、契約後に追加費用を請求するケースや、成功条件を依頼者に不利に設定していることが少なくありません。
一方で、料金が多少高めでも、丁寧に対応してくれる事務所や、過去の実績をしっかり開示しているところは安心感があります。費用の安さだけでなく、説明の明瞭さ・対応の誠実さ・口コミ評価などを総合的に判断することが大切です。
調査は一度きりの真剣な依頼であることが多いため、多少の手間を惜しまず、複数社から見積もりを取り、比較検討することを強くおすすめします。
まとめ
探偵に人探しを依頼する際の費用は、調査の内容や期間、難易度によって大きく異なります。目安としては数万円から数十万円程度が一般的ですが、料金体系や費用の内訳を理解していないと、思わぬ追加費用が発生することもあります。
時間制、パック制、成功報酬制といった料金方式にはそれぞれメリットと注意点があり、自分の目的や状況に合った選び方が重要です。また、契約前の見積もり確認や契約書の内容チェックを怠らないことで、料金トラブルは大きく防げます。
「費用が不安で依頼をためらっている」という方こそ、まずは信頼できる探偵事務所に無料相談をして、自分のケースでどの程度の費用がかかるかを把握することから始めてみてください。